生産性向上に向けて風穴をあける

2015年08月12日

2015年2月7日の日本経済新聞に「日本型労働に風穴 〜脱「年功」、企業の課題」という衝撃的なタイトルの記事が掲載されました。

これは厚生労働省が示した働き方改革の報告書案の内容が書かれており、仕事を柔軟にこなしやすくする一方、働き過ぎを防ぐ仕組みも盛り込まれています。

問題となっているのは、日本の正社員の16%は年間の有給取得がゼロであること。
労働時間が国際的に見ても長く、長時間労働とみなされる週49時間以上働く人は日本が22%なのに対して、欧米諸国は10%強にとどまり、その結果、日本の労働生産性が低いこと(表1参照)。
日本の労働力人口が2030年までにいまより約900万人減るが、労働時間を延ばせば家庭がおろそかになって少子化に拍車がかかる恐れがあること。
そして、時間給や年功給を柱にした賃金体系では、もはや社員をつなぎとめることが難しいということなどです。

これらの問題点を是正するための改革案として、日本政府が『脱「年功」』を打ち立てたのは、大きな変革への第一歩といえるでしょう。

また、実際には政府に先んじ、大手企業が抜本的改革を進めています。

2014年10月、日立製作所は国内の管理職約1万1000人について、賃金から年功要素をなくす改革に踏み切りました。
今後は仕事の役割と成果をもとに、世界共通の評価基準で報酬を決めます。

2015年1月には、トヨタ自動車が、工場従業員約4万人の賃金体系を大幅に見直し、特に少子化で確保が難しくなっている若手社員の賃金を手当の増額などで引き上げるという方針を打ち出しました。
2016年1月の導入を目指し、制度の詳細を今後詰めると伝えられています。

またソニーも、今年度にも全社員を対象に年功を除き、職務や成果で賃金を決める制度に切り替えるという方針を打ち出しています。

このように大手企業や国は変革を始めています。
あなたが経営者であるなら、いますぐにでも正当な人事評価制度を構築してください。
あなたがビジネスパーソンであるなら、いますぐ目的意識を持ち、競争に勝ち抜くためにどこでも通用するビジネスを学んだり、プレゼン力を高めたりして、これからの時代を生き残れる人を目指しましょう。
路頭に迷ってからでは遅いのです。