営業のトップを人事責任者に据える

2015年11月04日
まとめ

多様な人材、多様な働き方を受け入れていくことは、これからの企業にとって本当に必要なことです。
そこで私が提唱するのが、営業のトップを人事の責任者に据えるということです。

外から来たコンサルタントや社労士に人事責任者を任せるのは無理があります。
給与計算ができるとか、評価をかじっていたとか、教育研修会社で働いていたとか、リクルートで採用をやっていた程度の方では、社員全員が納得できるガラス張りのフェアな人事評価制度を構築するのは無理なのです。

人事責任者は、社長の分身です。
やはり社長とともに顧客を創造してきた人、部下や営業サイドの気持ちがわかる人でないと、人事責任者は務まりません。
採用もできなければ、教育も評価も配置転換もできないと思います。

しかし前述のとおり、経営者は人事に弱いので、「人事は経験者を入れるべきだ」と、外から採ってしまうのです。
これでは絶対にうまくいきません。

本当に優秀な人事責任者は、営業もできる人です。
営業で成績を収めた人であれば、外から入れてもうまくいくかもしれません。

私がお勧めする方法は、営業の人数がそろってきたところで、営業のトップ、無理ならナンバー2、それも無理ならナンバー3を引き抜いて、人事責任者に据えることです。

一般社団法人パッションリーダーズの代表理事・近藤太香巳氏も「人事は花形。一番優秀な人を置くべし」とおっしゃっていたそうです。

実は私自身もプリモ・ジャパン時代に実体験しました。
それまで人事責任者は中途採用者だったのですが、副社長に就任したとき、私には確信があり、営業のトップを人事責任者に据えたのです。
最初は社長から反対されましたが、「社長、信じてください。絶対よくなりますから」と説得し、営業部から優秀なメンバー3人を抜擢しました。

その後、人事機能の強化を図るため、人事課から人事部へと昇格させました。
会社はそこから強くなりました。既存の社員の成長のため、未来の優秀な社員の採用のため、責任者となった彼らは人事に想いの丈を込めてくれたのです。
これは外から来た人ではなかなか難しいことです。
やはり自社でしっかりと顧客を創造した経験があり、部下をマネジメントした人のほうが人事には絶対に向いている、という確信を私は得ました。

中小企業で人事部という組織をつくれない場合は、営業部の中に人事グループ、人事課をつくればよいと思います。

まずは営業セクションの通常の第一営業部、第二営業部というセールスのラインに、人事グループか人事課を置き、営業本部長が兼務すればよいでしょう。
そして営業の人間を何人か(無理ならひとりでもよいのですが)兼務させ、社内の教育研修やマニュアル作成や採用基準をつくりはじめる。そこから徐々に人事制度を構築していけばよいと思います。

私は組織というものは生き物、生命体だと思っています。
組織図にひとつの部ができると、その部は生まれた子どものように生命力を持ち、みんなが大きくしようと思うものです。
業務や人員なども自然発生します。ぜひスタートしてみてください。
何かが大きく変わっていくことを実感すると思います。